近年の環境問題に対する意識の高まりから,管と管をつなぐフランジ締結体からごくわずかな量の内部流体が洩れる「微少漏洩」が問題になってきています.これに対して最近の研究により小口径フランジ締結体については除々に明らかになってきていますが,大口径フランジ締結体の漏洩に関する特性は明らかにされていません.そこで本実験では,大口径フランジ締結体の漏洩特性を明らかにするべくフランジの応力やひずみに関する解析を中心とした研究を行っています.
研究対象の大口径フランジです.外形寸法560mm,重量56kg,ボルト数16本の大型のフランジです.
このような大口径フランジの場合,小口径フランジよりも内圧による軸方向の外力が大きくなるためフランジの変形量が大きくなり,小口径フランジにはない特性を持ちます. |

全面座フランジ |
大口径フランジの解析対象はひずみ,応力,曲げモーメントなど様々なものがありますが,すべて「ひずみゲージ」によりひずみを測定し求めます.
今回は,ひずみゲージが埋め込まれているボルトを使用しボルト軸力を測定しています.さらに,フランジの変形を測定するためにフランジ表面にもひずみゲージを貼り変形量を測定しています. |

ひずみゲージとボルト(比較対象500円玉) |
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