“もの”を設計する時,材料の機械的性質は重要ですが,同じ材料でもその性質は一定ではなく必ず「ばらつき」を持っています.
そこで本実験では,金属材料と脆性材料の硬さ試験を自分たちで企画・立案し,実験結果を統計処理してJIS規格の,JISH0511・JISR1607との比較を行いました.
ビッカース,ロックウェル,ブリネルの3種類の硬さ試験機を使いました.
ビッカース硬さ試験機は,試験荷重・押し付け時間の実験条件を設定することができます.また,圧子はダイヤモンドを用いているので様々な材料を試験できます.
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 ビッカース硬さ試験機 |
信頼性工学で材料の強度を統計的に記述する時に使われるのがワイブル分布です.
脆性材料(セラミックスなど)の適用によく使用された例がありますが,工学から医療分野と幅広い範囲の事象に適用することができます.
本実験では,セラミックス破壊じん性値とアルミニウムのロックウェル硬さを統計処理しました. |

ワイブル確率密度分布 |
今回の実験で条件を設定せずに実験するのではなく,実験条件を企画しJISと比較することで深く検討することなく使用していたJIS規格が適切な条件であると再確認できました.
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