専攻科機械・電気システム工学専攻 学生による専攻科研究と専攻科実験の紹介 本文へジャンプ
小型衝撃試験における寸法効果


1 概要と目的
シャルピー衝撃試験によって得られる衝撃値は、素材が同じであっても試験片の寸法が異なると寸法効果により同じ値とはなりません。材料力学の分野ではこの問題について古くから調査・研究が行われてきましたが、寸法の異なる試験片の衝撃値の値を関連付けられるような一般性のある式などは示されていません。この研究では、本研究室で長年研究が続けられてきた小型衝撃試験機を用い、衝撃試験における寸法効果を明らかにするべく調査を行っています。

2 なぜ小型?
本研究室の小型衝撃試験機の基準衝撃試験片寸法は、JISで示されるフルサイズ試験片の各部の寸法を1/5にしたものとなります。試験片が小型になることにより、溶製設備が小規模であるためにJISで示されるフルサイズの試験片を作るのが難しい場合や、衝撃試験のコストを抑えたい場合などに有効になります。

3 今年度の活動予定

今年度はまず、小型衝撃試験のもつ秤量で破断させることが可能な試験片寸法について基礎実験を行った後、実際に寸法因子をひとつずつについての衝撃値への影響を調査してゆこうと考えています。

2009年夏季休業中に試験片作製を行い、試験片の断面の大きさや支点間距離などを変化させた場合の衝撃値のデータを取る予定です。



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